みなさん、こんにちは。
SAHARA BLOGをご覧くださりありがとうございます。
前回のブログでは、中国雲南省産の松茸についてお話しました。
雲南省は収穫時期が長く年間約1,500トンの生産量を誇りますが、
中国国内では2番目の生産量でしたね。
中国国内で生産量が一番多いのは、四川省だと言われています。
四川省で採れる松茸にはどんな特徴があるでしょうか?
今回は四川省、さらに吉林・黒龍江省産の松茸について掘り下げていきます。
四川省
面積:約48.5万km²
省都:成都市
四川省は雲南省の北部に位置している、中国で5番目に大きい省です。
大きくわけて、東側が盆地、西から北にかけては
横断山脈を含む山岳地帯となっています。
観光地としても有名で、4つの世界遺産を有し、
ジャイアントパンダの生息地としても知られています。
四川省産の松茸
中国全体で収穫される松茸は年間約5,000トン。
四川省は中国の中で最も松茸の生産量が多く、
年間約3,500トンもの収穫があります。
どこらへんで採れる?
四川省の松茸も、横断山脈内が主な収穫場所です。
「小金」から南下し「雅江」、「郷城」・「稲城」、「塩源」まで、
7月〜9月の約3ヵ月間、山を移動するように松茸が採れます。
雲南産のほうが収穫期間は長いですが、
雲南省ほど山が険しくなく人が入りやすいため収穫量は中国最多となっています。
どんな気候?
四川省の産地である川西高原の標高が高く、秋のように過ごしやすい気候になります。
6~9月は雨季にあたり雨の日や曇りの日が多いですが
雲南省と同じく、山の上なので天気は変わりやすいです。
雲南省よりも気温が下がり始めるのが早いため、
毎年9月には松茸の生産が終わります。
どんな松茸?
四川省産の松茸は黒土で育っており、表面の色が少し黒っぽいのが特徴です。
軸の形がまっすぐでなく、曲がりくねっていたり少し癖があったり、
長く松茸を扱う人が見れば、すぐに四川産だとわかるような形をしていることが多いです。
(もちろんまっすぐにも生えますよ^^)
また、四川省で採れる松茸は他の産地に比べて
『比較的虫食いが少ない』と認識されています。
シャングリラや郷城・稲城、九龍、塩源あたりは
冬になると約-20度まで気温が下がりますから、それが理由のひとつかもしれません。
松茸は天然ものであり、虫食いを完全に阻止することは不可能です。
それでも少しでもリスクを減らしたい場合は、四川省産を選ぶといいかもしれません。
(※虫食いの可能性はゼロではありません)
吉林省・黒龍江省
吉林省
面積:約18.7万km²
省都:長春市
黒龍江省
面積:約45.5万km²
省都:ハルビン市
吉林省と黒龍江省は中国東北部に位置する省で、
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)やロシアと接しています。
この地域の松茸は長白山(標高2,700m)の山脈に沿って分布しており、
緯度が札幌とほとんど同じで寒い地域なので
収穫時期は8〜9月の約2ヵ月しかありません。
吉林・黒龍江省産の松茸は中国産の中でも日本産に近いと言われていて、
香りや味が少し甘いのが特徴です。
(朝晩の気温差が±15度ほどあるからかも…?)
収穫時期が短いことと、降水量によって生産量が
年間50〜300トンと大きくかわり不安定ということで、
中国産の中では希少価値が高いとされています。
中国産松茸について掘り下げてみましたがいかがだったでしょうか?
もし店頭で中国産松茸が販売されているのを見かけたら、
『どこの産地のものだろう…?』と興味をもってくださると嬉しいです^^
現在日本国内で流通する松茸は、
約95%が中国産を含む外国産であり、国内産は約5%程度。
価格は国産とくらべて1/10程度と言われていますので、
ぜひ機会があれば手に取ってみてくださいね。